多言語話者になる方法

英語の次にどの言語を覚える?

nantacon

多言語話者になろうとするとき、まず考えなくてはならないのが、「どの言語を学ぶか」の選択です。

学ぶ人のバックグラウンド、目的、考え方で基準が変わる決断になると思います。

今回は、「話者の数」「利益」「習得のしやすさ」の異なる3つの観点で考えて、どんな言語を学ぶと良いか考察してみます。

言語の話者の数で選ぶ

各言語ごとのスピーカーの数は下記サイトで集約されています。「その言語の話者が何人いるか」と「その言語を母国語にしている人が何人いるか」でランキングが異なります。(2023年時点でのデータ)

どうやら23個の言語が世界人口の半分以上で使われているらしいので、MAXで23ヶ国語をマスターすれば世界の半分以上の人と話ができることになります。

(ドラクエの「世界の半分をお前にやろう」を思い出しますね)

話者人口のランキング

単純に話者というとやはり英語が1位。ついで中国語、ヒンディー語、スペイン語となります。

上記グラフで色分けされているように、ネイティブスピーカーのランキングとなると少しランキングが変わります。

母国語としている人口のランキング

母国語話者の人口数で見ると、中国語(マンダリン)がトップ。ついでスペイン語、英語、ヒンディー語となります。

中国語がトップなのはイメージできますが、スペイン語が英語よりも上にきているのは意外に思う人もいるのではないでしょうか。

話者トップ10

トップ4の比較をしましたが、200個の言語のランキングもあります。トップ10を並べると次のようになります。

トップ10
  1. 英語
  2. 中国語
  3. ヒンディー語
  4. スペイン語
  5. フランス語
  6. アラビア語
  7. ベンガル語
  8. ポルトガル語
  9. ロシア語
  10. ウルドゥー語

こうやって並べてみると、ベンガル語やウルドゥー語といった、日本人には聞きなれない言語もトップ10にランクインして、面白いですね。

ちなみに日本語は13位です。日本は意外と人口が多く、世界でも12位の国ですので、意外と話者人口も多いようです。平面の世界地図(メルカトル記法)では分かりにくいですが、意外と面積もでかいですしね。

結論:話者の数で選ぶなら

話者の数で選ぶなら、中国語・スペイン語・ヒンディー語が狙い目でしょう。次いで、フランス語やアラビア語。

私自身もこの観点から、まずは英語の次はスペイン語と中国語に手を出しています。

利益の大きさで選ぶ

先進国と発展途上国という区分けがあるように、国ごとの経済レベルが異なる以上、「どの言語を覚えたら、高い収入を得られやすいか」という観点の情報が存在しています。

もちろん英語がビジネスにおけるスタンダードなので、英語が一番に覚えるべき言語でしょう。

では英語以外だとどうでしょうか?

習得に伴う利益の大きさを調べているサイト

ちょっと調べてみましたが、色々なサイトで検討がされています。

ちなみに、よく調べると分かりますが、各サイトのランキングの順位は、サイト運営している国のポジションで結構変わっています。中東はアラビア語推しで、ヨーロッパはドイツ語推しみたいな感じが結構あります。

結論:利益の大きさで選ぶなら

先にあげたサイトの中で紹介される言語は、それぞれ順位は異なるものの、だいたいトップ6〜7は似ています。列挙すると次のようです。

覚えると利益の大きい言語
  • 中国語
  • アラビア語
  • ドイツ語
  • フランス語

中国語は、やはり中国経済に関連する部分で学ぶ利益が高いという意見が出ています。どの国のサプライチェーンもだいたい中国に何らかの形で関係しているので、ビジネス上習得するメリットは大きいです。観光業に従事する方は中国語の習得の必要性は高いでしょう。

アラビア語は中東やアフリカ圏の石油産出国で多く使われているので、エネルギー関係のビジネスに従事する場合は必要性が高そうです。ドバイなど、アラビア語圏は経済成長が急激に伸びているので、高い給与を得るチャンスがあると思います。

ドイツ語は、ヨーロッパの中でビジネスを行う上では必要度が高いです。ドイツEUの超大国であり、ヨーロッパで最も話されている言語です。国連の公用語には選ばれていないそうなのですが、それでも重要な言語であることは間違いありません。アメリカではドイツ語能力を必要とする仕事が最も収益の中央値が高いという分析もあるそうです。ドイツは日本を抜いてGDP3位になった国ですので、経済面での習得メリットが高いのは間違い無いでしょう。

フランス語は、国連・NATO・オリンピック協会などで広く公用語として使われており、必要性が高いです。世界的にフランス語を教育している地域も多く、ヨーロッパ外でも、カナダ、ベルギー、アフリカなどでも使われていて必要度が高いです。フランス語圏のアフリカ国家の経済成長をしてきている話もあり、将来性があるかもしれません。フランスという国で見れば、国連世界観光機関(UNWTO)によれば外国人訪問者数は年間8,686万人で世界第1位であり、ヨーロッパではドイツに次ぐ経済大国です。

ちなみに日本語も5〜7位くらいにたびたび紹介されます。過去GDP3位だったこともありますし、一部の業界では独占的な地位を占めていることも確かです。一方で日本でビジネスをするには、日本語を覚えるだけでなく、日本独自の習慣などを理解しないと難しく難易度高いよ、というような話も出ていたりします(納得)。

ちなみにサイトではスペイン語も度々紹介はされていますが、話者が多く広く使われている、という文脈ばかりで、ビジネスインパクトの要素であまり紹介されていないのでリストからは外しました。もちろん、スペイン語圏に工場を移設したいなど、色々なビジネスで使えるケースは多いと思いますので、ここは諸説あると思います。

学びやすさで選ぶ

話者が多いとか、利益が大きいという合理的な理由で言語を覚えるという観点もありつつ、そもそも他国の言語を覚えること自体が非常に大変です。であれば、習得が容易な言語から覚えたいというのも1つの考えでしょう。

そこで日本語話者にとって覚えやすい言語を調べてみます。

日本語話者にとって覚えやすい言語

調べたところ、このサイトに一気にまとめられていました。日本人にとって覚えやすいのは、韓国語・インドネシア語・スワヒリ語・マレーシア語とのことです。

特に一番日本語に近いといわれるのが、韓国語です。これはGoogle検索するとすぐわかる通りで、だいたいどの人も言っています。日本語と同じSOV型で、似ている単語も多いらしいです。

スワヒリ語はケニアの公用語ですが、こちらのYoutubeチャンネル「さとこ国立公園」のケニア人の方々が日本語で(ネタの)会話をしている様子が見えます。彼らの日本語発音は非常によく、言語的に近いことが起因しているのかな?と想像します。

日本語&英語話者の場合は?

日本語だけでなく、英語もある程度習得しているとなると、どこから習得するのが最も楽なのでしょう?

これは正直私が知りたいです笑

軽く調べると、中国語とスペイン語は、日本語&英語を覚える上で次に覚えるターゲットして良いと言われるケースが多いと思います。

ただ主観としては、結構ハードルはあるなと感じます。

スペイン語は、発音が違いと言っても、言葉の並びとして英語とも日本語ともやはり異なるので、スムーズにしゃべるのには一定の訓練がいる感じです(もちろんロシア語とかに比べるとずいぶん楽です)。単語や文法も割と英語と似ているようで違うところが多く、活用形も多く、そこそこ苦労します。

中国語も四声であったり、日本語にも英語にもない発音があったり、結構苦労します。もちろん漢字がわかりやすい、文法が英語に近くてわかりやすい、とか色々とメリットはあるのですが、スピーキングとリスニングができる日がくる気があまりしません。

ただ恐らくスペイン語と中国語のそれぞれ持つ壁を越えると、より多くの言語への扉が開ける感じはします。スペイン語の壁を越えれば活用形や男性名詞・女性名詞などに慣れて多くのヨーロッパ言語を習得しやすくなり、中国語の発音をマスターすればタイ語などの発音もマスターしやすくなるのかもしれません。

と言っても私はまだまだなので、この辺はポリグロットの方に色々聞いてみたいところです。私もいつか感覚が掴めたら、記事にしたいです。

まとめ

  • 英語の次に覚える言語のおすすめは下記の通り
    • 話者の数で選ぶなら、中国語、スペイン語、ヒンディー語、フランス語、アラビア語
    • 利益の大きさで選ぶなら、中国語、アラビア語、ドイツ語、フランス語
    • 覚えやすさで選ぶなら、韓国語、インドネシア語、スワヒリ語、マレーシア語

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ABOUT ME
ぽりお
ぽりお
ポリグロットを目指す社会人
普段は会社員として働きつつ、スキマ時間や土日を活用して多言語を習得しようと頑張っています。5カ国語の習得が人生の目標です。忙しい社会人の皆様に、なるべく時間やお金をかけず、こっそり言語学習するのに役立つコンテンツや情報を提供していきたいなと思っています。
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